SIP-EF1
複数細線構造エンドエフェクタ
[1]開発目的
課題
天ぷらのような衣が付いている食品を把持する際に,できるだけ把持力を分散して把持したい.また,衛生面と洗浄面を考慮すると,ステンレスでエンドエフェクタを作りたい.さらに,密の状態から食品を把持するために,グリッパを細くしたい.
解決方法
そのために,複数細線構造エンドエフェクタを提案した.直径1mmのステンレス製の細線を一定の角度で取り付け,対象物を把持した際にちょうど真っ直ぐとなり,把持力を分散させ,脆弱物を安定的に把持できる.
[2]構造
・ラックピニオン機構でハンドの開閉動作を実現する.外に防水・防塵のカバーで全体を被せる.
・針金を一定の角度で取り付ける.ちょうど1N程度の把持力で針金が真っすぐとなり,安定的に把持する.
・摩擦を増やすために,針金にざらざらにすることや段差を付けることをしている.
[3]結果
・天ぷらと前菜を用いて自動盛り付け実験を通して把持有効性を確認した.
・針金が細いので,食品山積み状態から把持できることを確認している.
[4]参考情報
・発表: 王忠奎,橋本泰隆,森佳樹,有田輝,川村貞夫,食品自動盛り付けのための複数細線構造エンドエフェクタ,ロボティクス・メカトロニクス 講演会 2022,2A1-J07, June 1-3, 2022.
・ 特許: 立命館大学単独出願済
[5]担当者
立命館大学 王忠奎,川村貞夫(wangzk@fc.ritsumei.ac.jp, kawamura@se.ritsumei.ac.jp)
プロトタイプ |
天ぷらの把持様子 |
天ぷら自動盛り付け実験