SIP-PF5

SIP-PF5
根菜等把持用ベローズアクチュエータグリッパ

[1]開発目的

 課題

 ロボットや環境に幾何誤差が存在する場合や高速運動時の軌道追従誤差などが予想される場合には,グリッパと対象物/環境への予期せぬ機械的接触(衝突)が発生する.このような状況においても,対象物や環境に損傷をあたえず,ロバストに把持を実現する必要がある.従来の金属製グリッパでは,すべての方向の外力に対する柔軟性を保証できない.また,高分子材料の空気圧駆動柔軟指では,全体が柔軟となり振動問題が大きくなる.

 解決方法

 グリッパの指部は剛体で構成し,柔軟性を有するベローズアクチュエータを介してロボットと連結する.これによって,剛体のグリッパの指部が対象物や環境と接触した場合も破損を回避する.対象物の様々な大きさに対応するために,ベローズアクチュエータを2段として開閉幅を調整可能とした.

[2]構造

 ・負圧によりベローズは収縮して把持力を発生する.

 ・ベローズが収縮するので,ベローズの剛性は増加して,振動抑制効果がある. 

 ・ベローズアクチュエータを上下2段に配置して,指の開閉幅を大きく変化させた.

[3]結果

 ・段差がある場合,他の対象物に接触する場合などにも損傷を与えずに対象物の把持が可能となった.

 ・速度3m/sec,加速度20m/sec2程度の運動で対象物を落下させず動作を達成した.

[4]参考情報

 ・

 ・ 特許: 2022年出願済み

[5]担当者

立命館大学 森 佳樹 王 忠奎,川村 貞夫(wangzk@fc.ritsumei.ac.jp, kawamura@se.ritsumei.ac.jp)



様々な状況での根菜類把持作業